君をひたすら傷つけて
アルベールもコレクションの時や雑誌の撮影などがある時は普通に一か月とかはフランスに戻って来ない時もある。私も仕事があるから、擦れ違いだった時もある。でも、その分会った時に大事にしてくれ、愛してくれた。

 今回の帰国はアルベールとのことがあって以来なので少し恥ずかしさもある。

「雅。こういう撮影で一度、受けるという返事をしたら、絶対に何があってもニューヨークに行かないといけなくなる。それでもいいの?まだ、今ならエマに言えば大丈夫よ」

「これからスタイリストとして働くなら、ニューヨークにも行ってみるのも勉強になると思うの。リズが生まれた場所に行ってみたい」

「雅が決めたなら……。一緒に行ってくれて嬉しい。でも、雅のことをエマの事務所の立ち上げの時といい、今回といい、振り回してばかりで」

「大丈夫。私が決めたことだから」

「ごめん。雅。本当にごめん」

 そういうとリズは私を抱きしめてくれた。リズの腕の中、私はこの選択が間違ってないと自分に言い聞かせた。リズは私を抱きしめながら身体を少し震わせていた。

 エマはお兄ちゃんの会社にスタイリストとしてリズと私が参加することになったことを連絡した。その返事を聞いて、お兄ちゃんは驚いていたとエマから私は聞いた。

 でも私からお兄ちゃんには連絡をすることはなかった。
< 581 / 1,105 >

この作品をシェア

pagetop