君をひたすら傷つけて
シャルルドゴール空港は今日も雑踏の中にある。前と違うのは聞き覚えのないフランス語に緊張するのではなく、フランス語が耳に優しく感じる事だった。最初、この空港に降り立った時には日本語が聞こえないことで不安に思ったのが懐かしくなるほど、耳に慣れたフランス語は心地いいと思ってしまった。
私はスーツケースを受け取ると入国出口の方に向かった。前は体調を崩したまりえの代わりにリズが迎えに来てくれたけど、今は二人ともが日本に居る。でも、私は自分でタクシーに乗ってアパルトマンに戻ることが出来るようになっているし、怖がることは何もなかった。
「それにしても急すぎる」
タクシーに乗り込んだ私がつい零してしまうほど、今回の帰国は急だった。
フランスに帰ると決まったのはニューヨークに行くと決まった二日後で、全ての書類にサインをした次の日にはフランス行きの飛行機に乗っていた。それはニューヨークに行く前に一度フランスに戻って、アルベールに会ってくるようにとリズに強行されたからだった。何度もお互いに仕事があって、忙しい時に逢えないのはアルベールも理解してくれると言っても取り合って貰えなかった。
必ずアルベールに会って話してこないといけないと譲らなかった。
まりえが取った二週間後のニューヨーク行きのチケットはフランスからの発着で、日本からフランス、フランスからニューヨークへとチケットも予約されていた。リズの意向にまりえも同意していたのだろう。まりえはチケットを手渡しながらニッコリと笑った。
私はスーツケースを受け取ると入国出口の方に向かった。前は体調を崩したまりえの代わりにリズが迎えに来てくれたけど、今は二人ともが日本に居る。でも、私は自分でタクシーに乗ってアパルトマンに戻ることが出来るようになっているし、怖がることは何もなかった。
「それにしても急すぎる」
タクシーに乗り込んだ私がつい零してしまうほど、今回の帰国は急だった。
フランスに帰ると決まったのはニューヨークに行くと決まった二日後で、全ての書類にサインをした次の日にはフランス行きの飛行機に乗っていた。それはニューヨークに行く前に一度フランスに戻って、アルベールに会ってくるようにとリズに強行されたからだった。何度もお互いに仕事があって、忙しい時に逢えないのはアルベールも理解してくれると言っても取り合って貰えなかった。
必ずアルベールに会って話してこないといけないと譲らなかった。
まりえが取った二週間後のニューヨーク行きのチケットはフランスからの発着で、日本からフランス、フランスからニューヨークへとチケットも予約されていた。リズの意向にまりえも同意していたのだろう。まりえはチケットを手渡しながらニッコリと笑った。