君をひたすら傷つけて
「忙しいけどこれも仕事だから頑張って」

「本当に忙しい。でも、なんか身体の奥底で頑張ろうと思う気持ちが湧いてくるの。成り行きで始まったこと仕事だけど、今は一生この仕事に就いていたいと思う。安定しない職業だけどそう思うの」

「雅が頑張っているから、リズも楽しそうよ。私は二人が頑張っている傍で見ているのが好き」

「ありがと。結婚して大変?」
「そうね。二つ年下だけど、多分精神年齢は私より上だから」

「まりえが甘やかされているの?」

「ま…まぁ。そんなところかな。さ、それよりも荷物大丈夫?」

 しっかりしているまりえを甘やかせる旦那様には会ったことないけど、幸せそうなまりえの顔を見ていると嬉しくなった。私もこんな風にアルベールのことを話すことが出来るのだろうかと思う。

「うん。大丈夫よ。持ってきたスーツケースごと持っていくから」

二週間分の荷物しか持ってきてないから、持ってきたままを持ってフランスに行き、それからニューヨークに行く。

「それなら良かった。気を付けて行ってよ。それとアルベールにきちんと連絡しなさいよ。いくらアルベールの仕事が忙しいって言っても彼女の雅が帰国するなら一番に知りたいと思う」

「うん。分かっている。でも、コレクションがあるのよ」

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