君をひたすら傷つけて
リズが何時に戻ってきたのか分からない。お兄ちゃんに部屋まで送って貰った後はシャワーを浴びて、そのままベッドに入った。このニューヨークでの最後の夜を楽しむ余裕は私になく、ワインの酔いが私を眠りに誘った。
そして、目を覚ましたのはベッドサイドに置いた携帯が鳴ったからだった。手を伸ばして携帯を取ると聞こえてきたのはリズの声だった。
「雅。15分後にロビー。最後の撮影をするって今、連絡があったわ」
時間を見ると午前二時半。この数日同じ時間に起きているから、身体はさほどキツくなかった。身体は完全に朝からの撮影に慣れ切っていた。ただ、自分の中で想像してなかったことなので慌てた。
昨日、スタッフは解散している。
ロビーに行くとそこにいたのは……。
篠崎さん、橘さん、お兄ちゃん、リズ。そして、私だけだった。
「リズ。雅さん。本当に申し訳ないが、最後の朝まで粘らして欲しい。どうしても駄目だったら諦める。でも、聖の世界を表現できる機会はそうはない。だから、最後の最後まで悪いと思うけど付き合って欲しい。聖、ここまで呼びつけて置いてなんだけど、俺を撮ってくれ」
そう言ったのは篠崎さんだった。そんな篠崎さんの横で橘さんはクスクス笑った。
「海斗がそういうなら頑張ってみよう。スタッフが居ないから、高取さんだけでなくリズも雅さんも動いて貰わないといけないよ。俺はカメラ以外持てないから」
そして、目を覚ましたのはベッドサイドに置いた携帯が鳴ったからだった。手を伸ばして携帯を取ると聞こえてきたのはリズの声だった。
「雅。15分後にロビー。最後の撮影をするって今、連絡があったわ」
時間を見ると午前二時半。この数日同じ時間に起きているから、身体はさほどキツくなかった。身体は完全に朝からの撮影に慣れ切っていた。ただ、自分の中で想像してなかったことなので慌てた。
昨日、スタッフは解散している。
ロビーに行くとそこにいたのは……。
篠崎さん、橘さん、お兄ちゃん、リズ。そして、私だけだった。
「リズ。雅さん。本当に申し訳ないが、最後の朝まで粘らして欲しい。どうしても駄目だったら諦める。でも、聖の世界を表現できる機会はそうはない。だから、最後の最後まで悪いと思うけど付き合って欲しい。聖、ここまで呼びつけて置いてなんだけど、俺を撮ってくれ」
そう言ったのは篠崎さんだった。そんな篠崎さんの横で橘さんはクスクス笑った。
「海斗がそういうなら頑張ってみよう。スタッフが居ないから、高取さんだけでなくリズも雅さんも動いて貰わないといけないよ。俺はカメラ以外持てないから」