君をひたすら傷つけて
私の注意は軽く素通りしたかのように流され、篠崎くんの視線は里桜ちゃんにだけ向けられていた。その視線の熱さに周りはみんな焦げるのではないかとさえ思った。篠崎さんの溺愛ぶりは会えば会うほど深く濃くなっていく。
「本当に綺麗で可愛い」
そう何度も繰り返すので、里桜ちゃんを始め、何も言えなかった。
そして、その甘い空気を読まずにぶった切ったのが神崎くんだった。カメラの準備が終ると待つつもりは一切なく、雰囲気つくりとか、二人のタイミングとか全く気にしなかった。
「写真。篠崎さんも入るの?」
「先に里桜だけ、その後、俺も一緒に」
神崎くんは軽く肩を竦めると、カメラの前に立った。そして、里桜ちゃんに向かって真面目な声を出した。カメラを持つと本当に雰囲気が変わる。さっきまではどこにでも居そうなひねくれた男の子だったけど、今は一流のカメラマンの雰囲気を作っていた。
「そこに立ったまま、こっちを向いて、視線はその横にある花瓶でいいよ。カメラ目線じゃない方が自然でいい。何枚か撮ったら、篠崎さんが入って、寄り添うように立って」
神崎くんがシャッターを切り始めると、しばらくしてから、篠崎さんが自然に入り、里桜ちゃんの腰を自分の方に引き寄せた。ふわっと顔を染めた里桜ちゃんのことを優しく包み込むように抱き寄せると、二人の世界を作り出し、見つめあっていた。
いつしか、話し合いをしていたはずのお兄ちゃんと雅人も近くに来ていて、篠崎さんと里桜ちゃんを見つめていた。
「本当に綺麗で可愛い」
そう何度も繰り返すので、里桜ちゃんを始め、何も言えなかった。
そして、その甘い空気を読まずにぶった切ったのが神崎くんだった。カメラの準備が終ると待つつもりは一切なく、雰囲気つくりとか、二人のタイミングとか全く気にしなかった。
「写真。篠崎さんも入るの?」
「先に里桜だけ、その後、俺も一緒に」
神崎くんは軽く肩を竦めると、カメラの前に立った。そして、里桜ちゃんに向かって真面目な声を出した。カメラを持つと本当に雰囲気が変わる。さっきまではどこにでも居そうなひねくれた男の子だったけど、今は一流のカメラマンの雰囲気を作っていた。
「そこに立ったまま、こっちを向いて、視線はその横にある花瓶でいいよ。カメラ目線じゃない方が自然でいい。何枚か撮ったら、篠崎さんが入って、寄り添うように立って」
神崎くんがシャッターを切り始めると、しばらくしてから、篠崎さんが自然に入り、里桜ちゃんの腰を自分の方に引き寄せた。ふわっと顔を染めた里桜ちゃんのことを優しく包み込むように抱き寄せると、二人の世界を作り出し、見つめあっていた。
いつしか、話し合いをしていたはずのお兄ちゃんと雅人も近くに来ていて、篠崎さんと里桜ちゃんを見つめていた。