君をひたすら傷つけて
高取くんは私の方にいつものように優しい微笑みを向け、言葉を紡ぐ。変わらない笑顔なのにどこか儚げに感じた。元々綺麗な男の子だったけど、今日の高取くんは透けてしまいそうな清らかさがある。
「メールありがとう。返事できなくてごめんね。メールしようとは何度も思ったけど、なんて言っていいか分からなくて。あの後、ちょっと体調が悪くなって入院していたんだ。心配させてごめんね。でも、大丈夫だから」
メールが出来なかったのは何て言っていいか分からないのではなくて、メールが出来る状態じゃなかったのかもしれない。
「メールはいいよ。こうして会えたし。いつまで入院するの?」
元々高取くんは二か月だけの転校生だった。入院が長引けば学校に来ることが出来ないまま、どこかに行ってしまうかもしれない。
「検査とかあるからもう少しかかるかも。退院したら連絡するね」
「その前にお見舞いに来ていい?」
「藤堂さんに会えて嬉しいけど、それは今日で最後にしてくれると助かる」
「え?」
「藤堂さんは受験を控えているだろ。そんな大事な時にこんなところに来ていてはいけないよ。でも、今日は塾に行くまでの時間、僕に少しだけ付き合ってくれる」
「メールありがとう。返事できなくてごめんね。メールしようとは何度も思ったけど、なんて言っていいか分からなくて。あの後、ちょっと体調が悪くなって入院していたんだ。心配させてごめんね。でも、大丈夫だから」
メールが出来なかったのは何て言っていいか分からないのではなくて、メールが出来る状態じゃなかったのかもしれない。
「メールはいいよ。こうして会えたし。いつまで入院するの?」
元々高取くんは二か月だけの転校生だった。入院が長引けば学校に来ることが出来ないまま、どこかに行ってしまうかもしれない。
「検査とかあるからもう少しかかるかも。退院したら連絡するね」
「その前にお見舞いに来ていい?」
「藤堂さんに会えて嬉しいけど、それは今日で最後にしてくれると助かる」
「え?」
「藤堂さんは受験を控えているだろ。そんな大事な時にこんなところに来ていてはいけないよ。でも、今日は塾に行くまでの時間、僕に少しだけ付き合ってくれる」