君をひたすら傷つけて
「里桜の両親が少しでも気持ちよく過ごせるように頼む」

「もちろんです。海は里桜さんのことだけを考えてください。その他のことは私の方で終わらせておきます」

「ありがとう」

「では、お先に会場の方に行っておきます」

 そういうお兄ちゃんの横で、篠崎さんと里桜ちゃんに軽く会釈すると、篠崎さんは軽く会釈し、里桜ちゃんはベールを揺らしながらゆっくりと深く頭を下げた。そんな里桜ちゃんを見ながら、幸せになって欲しいと改めて思った。

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