君をひたすら傷つけて

結婚パーティと涙の夜

 結婚パーティの会場は教会の近くのレストランを借り切ってあり、教会からは徒歩で行くことが出来る。空高く聳え立つ大理石で出来たレストランは見るからに豪華だった。大きなドアを開けると、淡いオレンジ色の壁に陰影を作るランプが灯っていて、マホガニーの重厚なテーブルセットには真っ白なクロスが掛けられてあった。

 ホールには色とりどりの花が飾られていて、芳しい香りも漂っている。真っ白な皿もピカピカに磨かれたカトラリーも全ては整っている。庭に続くフレンチドアを開けると芝生の庭が続いている。

 広々とした庭は手入れされ、写真のように美しかった。白のガーデンセットも準備され、好きなところで楽しめるように心配りされてあった。

 既に準備が出来て合って、料理は室内に準備され、ホールのテーブルでも庭で立食でも楽しめるようになっていて、ワインも十分の用意されてあった。


 ホールのドアを全開すると、花が咲き乱れる庭が広がっている。ホールの中のテーブルで食事をしてもいいし、庭の方にあるテーブルで楽しんでもいいようになっていた。

 お兄ちゃんに促されて、みんながレストランに行くと、先ほど、お兄ちゃんが手配していてくれたので、スムーズにレストランに入ることが出来、里桜ちゃんのご両親は控室に案内された。ウエルカムドリンクが用意されてあって、私は白ワインを取ると、ホールの端の席に座った。お兄ちゃんは私の横の席に自分のワインを置いた。

「里桜さんのご両親に飲み物を届けてくるよ」

 そういうとお兄ちゃんはオレンジジュースと炭酸水を持つと控室に入っていった。私は白ワインのグラスに口をつけると、喉を流れるワインが熱く感じた。甘い芳醇さがあるのに、しっかりとアルコール度数はあるのだろう。
< 877 / 1,105 >

この作品をシェア

pagetop