イケメンすぎてドン引き!



あの衝撃的な出会いから、数日後。



3年の超イケメン男子――吉野先輩は、

あたしに向かってこう言った。



「おい、汚物!」



――はい!?


これってあたしのこと?



「お、汚物じゃありません! あたしはオブチです!」


「あー? ごめん間違った。汚泥物だっけ?」


「だからオブチですってば!」


「うわ、臭い、近よんな」


「だからその節は大変申し訳ございませんでした! てか、もう新しい靴はいてますから!」



全っ然、噂と違うじゃないっすか、

吉野パイセンーーーー!!!



やっぱりあたしなんかがイケメンにお近づきになれるわけないんだ!


調子に乗ったから、きっとバチが当たったんだ。



イケメンは正義やない! 悪だ!


これはたたりだ! たたりじゃー!



夢を見ているだけの状態が、一番幸せなのかもしれない。


家帰ったら、オフィスラブ、読むか……(泣)





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