イケメンすぎてドン引き!


「…………」



それにしても、

この前の胸キュン展開はいずこへ。



だって、先輩が俺の家来る? って言った時、戸惑った半面、ちょっとドキっとしてしまったよ。



しかし、そんな浮かれた気持ちでいたことが数時間前なのに懐かしいと思えるほど、

今、スパルタ教育を受けながら、真面目に勉強をしている。



まあ、夏休みをつぶさないためにも頑張るか。



あたしは切れかけた集中力を取り戻そうとした、が。



ズダダダダダダダダ!



突然、誰かが勢いよく階段を駆け上がる音が聞こえ、



――ガラッ!



と、部屋の扉が勢いよく開かれる。



「おにーちゃん! あたしのプリン食べたでしょ! あーまじF××K it! 失せろこのクソアニキ!」



そこから現れたのは、可愛らしいツインテールの女の子。



彼女はいきなり勢いよくスラングを吐き出したかと思えば、


「……って、女いるし。うわぁ、女がいるぞぉ~!」


と、ホラ貝をブオォ~! と鳴らすような勢いで1人で騒ぎだした。



ヒィィィ!! 何事!?



あ。もしかして、この子、先輩の妹さん……?



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