イケメンすぎてドン引き!
まわりの緑がいっせいにガサガサと音を鳴らし、カラスが数羽空へ飛び立った。
突然、あたしたちを渦巻くように強い風が流れ込んでくる。
肩下まで伸びたあたしの黒髪は、ばさっとその風になびき、顔を半分覆った。
空気が静まり、視界が開けると。
「……っ!?」
先輩の手が、あたしの髪の毛に伸ばされていたことに気がついた。
乱れた髪の束にゆっくりと先輩の指が通される。
どくん! と心臓が跳ね上がり、
熱を持った血液が全身を巡っていくことを感じた。
先輩の指とあたしの髪が頬をかすめていく。
どうやら風でぼさぼさになった髪の毛を、整えてくれているらしい。
先輩の顔が近い。
きっとあたしをじーっと見つめているんだと思う。
息が上手くできないし、
視線も右下と左下を行ったりきたりになってしまう。
な、ななななんですか。これ。
不意打ちはダメですよぉ。
「せ、せんぱ……いぃいっ!?」
あたしの髪をとかしながら撫でていたその手は、
いつの間にか後頭部に回されていた。
触れられている部分に神経が集中してしまう。
やばいよ……体が動かない。
そのまま、背中にその手を滑らせたかと思いきや、
ぐっと体が先輩のもとへ引き寄せられる。
きゃーーーーーー!?!?