我 、君ヲ愛ス…っ⁉︎
恐る恐る光があった所に近づいて、祠の前で屈む。
「……あれこの辺だと思ったんだけど」
場所間違ったのかな。
ーー‼︎
「……うわっ‼︎」
また光った‼︎
しかも、さっきよりも光強いし。
場所はあってる。
んでもって光はこの一番奥の祠辺りかな。
ーー‼︎‼︎‼︎
「ひゃっ‼︎⁉︎」
また……⁈
ーー‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
「嘘……どんどん光が強くなってる」
心なしか、光の間隔も狭くなってる気がする。
「あっ、あった!あれだ」
私は思いっきり背伸びして、限界まで片手を伸ばした。
届くかな……てか届いてくれなきゃ困るけど。
私は光を放ったであろう物体を掴むと、自分の方に引き寄せた。
「……取れたっ‼︎」
………ん?
「え、なにこれ。……キーホルダー?」
てっきりスマホかと思ったけど、全然見当違いだったみたい。
「このキーホルダー、結構古いやつかな……お供物だったりして」
え、だとしたら私やばいんじゃ……。
罰とか祟りとかないよね?ねっ⁉︎
一人半泣きになりながらも、私は石段まで戻ってキーホルダーを月の光に翳した。
「なにこれ、すごく綺麗……水晶かな」
キーホルダーは平たい楕円状で、真ん中に梅の型が彫られていた。
キーホルダーの周りを除いて、あとは全部水晶っぽい透明なガラスで作られてるし……高価なものなのか?
「……戻そう」
こんな高価なものを石の祠に供えるなんて、余程の事情がありそうだし。
キーホルダーがあった場所から考えて、偶然落としたわけでもなさそうだしね。
そう思い、踵を返そうとした途端ーー
『ーーー』
誰か、人の気配を感じた。