一途な執事はいかがですか?

ちょっと待った…!!

「お嬢様!!!」


うわ…イケメンの顔がドアップだ。これは………噂に聞く…床ドンってやつ?
はぁ…夢か…

ん?肩を揺すられている気がする。なんで感覚があるんだ?

「お嬢様…お嬢様!!!今日、入学式っていったじゃないですか。」

これって…………



夢ではないな…

この執事、普通に床ドンしてやがる。


「おはよう、立花…今何時?」

「おはようございます。今は8時です。」

はい、無表情。

私はこの体制がいやで、布団に潜り込みながら聞く。

「…ん~、入学式って何時からだっけ?」

するとまた無表情のまま

「9時からです。」

「なーんだ、余裕じゃん。私、あと少し寝るからまたあとで起こしてちょうだい。…」


そして早くどいてちょうだい。

「お嬢様…入学式は9時からですが、集合時間は8時ですよ…」

え?今何ていった?

「……へ?」

「ですから8時集合です。」


「もっと早く起こしなさいよ!!!はやくっ、準備!!」

慌てて体を起こすと、私に覆い被さっていた立花のあごを強打してしまった。

「って!!」

突然の痛みに立花の顔が苦痛に歪む。

「あなたが悪いのよ!」

「……」

そんな恨めしそうな目で見ないでほしい。

「…ごめん。…って急がなきゃぁぁ!!」


私は部屋を飛び出し、パジャマのまま車に飛び乗った。

「…はぁ。」

立花のため息が聞こえた気がするが気にしない。
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