あなたと恋の始め方①
「本当に?」


「普通のしか出来ませんよ。普通のハンバーグですよ。凝ったのなんか出来ないですよ」


 普通のハンバーグでいいのかだけ、何度も念を押す私がいる。レストランで出てくるようなハンバーグは私には作れない。それでもいいなら作ってあげたいと思う。


「いい。嬉しい。でも、本当にいいの?」


「いいですよ。昼ご飯を用意しておきますので、週末の休みにでも、私の部屋に来ますか?私は暇ですけど小林さんは何か用事ありますか?」


 小林さんは私の言葉に吃驚したような顔をする。でも、ハンバーグを作るだけなのに、何をそんなに吃驚することがあるのだろう。


「美羽ちゃんの部屋に行っていいの?」


「はい。天気予報でいくと今週末は雨です。それならどこかに持っていって食べるっていうのも出来ないし、それなら、私の部屋に来てもらったほうが温かいものを食べて貰えます」



 天気予報が雨じゃなかったら、公園に行ってお弁当を持ってというのもアリだけど、天気が悪いとそれも出来ない。それに来週に、折戸さんが来るとなると、本社の部長とかも来るだろうから、忙しくなると思う。それなら今週末に来てもらった方が都合がいい。

 
 明日は仕事の山場を迎えるけど、必至で頑張れば週末にはゆっくりと時間が取れる。それなら小林さんにハンバーグを作ってあげることが出来るだろう。


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