I'm crazy about you.



「今日は随分積極的だよな」

髪にそっとキスをして小さく笑えば、七海が俺の身体に擦り寄ってきた。



「もう、待つだけは止めるの……そう、決めたの…」
「そっか」
「ん……京輔」
「ん?」
「…ありがとう」
「え?…七海?」

突然言われた「ありがとう」に戸惑って、髪を梳いていた指先が止まった。
様子を伺うようにジッと待っていても、七海は俺の胸に額を押し付けたまま顔を上げる事はなかった。



それきり黙ったままの七海の髪に唇を寄せて、俺は小さく、おやすみと声を掛けた。



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