モバイバル・コード
オレ達3人は、駅前のベンチに腰掛けた。
人混みをかき分けて黒いスーツを着た男が二人やって向かってきた。
雰囲気で気づく……コイツらだ。
「チーム『RARA』のお三方で宜しかったでしょうか?」
向かって右側のいかつい坊主頭が言う。
「そうだけど。管理局の人ですか?」
「はい。ではリーダーの方以外のお二人は、私達と一緒に来てください」
今度は細身の男が話をした。その冷たい眼がオレ達の全身を差す。
「ちょっと、どういうことなんですか!? わたし達3人で戦うんですよね?」
眉毛一つ動かさずに坊主頭が答えた。
「はい。3人で戦います。ですが、3人で協力して戦うと言っても、色々なルールをご用意しています。本日の種目は『チームリーダー』の方がお昼に戦って頂く種目です。
全チームとも共通のルールですので、チームリーダーが一人で『突破』します」
坊主頭の単語が変わったのを聞き逃さない。
『突破』って言ったよな、今。
「なっ…! そういう解釈もあったのか…僕の誤算だった…。3人チームだからと言って、一人が代表となる事を考えていなかった……」
雷也の額に汗が浮かんだ。しかし、こんなもの不可抗力(ふかこうりょく)だ。
「雷也のせいじゃない、誰だって分からなかったはずだ。それに、全員同じルールならまだ希望はある。大丈夫、オレは生きて帰るよ」
「龍ちゃん、さよならなんて絶対に言わない…言わないから!! あたし、伝えたいことあるんだから……!」
オレも聞きたい事がある、愛梨。
「ああ、行ってくる。というか、オレはここで待機か。二人共、大丈夫だから」
「ではお二人は私達に着いて来て下さい。ルール等は参加者10名はもちろん、全30名に同時に配信されます」
細身の男が愛梨と雷也を連れて行く。
最後に愛梨が振り返り、笑った。
人混みに消されてしまったが、オレは胸に焼き付けた。
人混みをかき分けて黒いスーツを着た男が二人やって向かってきた。
雰囲気で気づく……コイツらだ。
「チーム『RARA』のお三方で宜しかったでしょうか?」
向かって右側のいかつい坊主頭が言う。
「そうだけど。管理局の人ですか?」
「はい。ではリーダーの方以外のお二人は、私達と一緒に来てください」
今度は細身の男が話をした。その冷たい眼がオレ達の全身を差す。
「ちょっと、どういうことなんですか!? わたし達3人で戦うんですよね?」
眉毛一つ動かさずに坊主頭が答えた。
「はい。3人で戦います。ですが、3人で協力して戦うと言っても、色々なルールをご用意しています。本日の種目は『チームリーダー』の方がお昼に戦って頂く種目です。
全チームとも共通のルールですので、チームリーダーが一人で『突破』します」
坊主頭の単語が変わったのを聞き逃さない。
『突破』って言ったよな、今。
「なっ…! そういう解釈もあったのか…僕の誤算だった…。3人チームだからと言って、一人が代表となる事を考えていなかった……」
雷也の額に汗が浮かんだ。しかし、こんなもの不可抗力(ふかこうりょく)だ。
「雷也のせいじゃない、誰だって分からなかったはずだ。それに、全員同じルールならまだ希望はある。大丈夫、オレは生きて帰るよ」
「龍ちゃん、さよならなんて絶対に言わない…言わないから!! あたし、伝えたいことあるんだから……!」
オレも聞きたい事がある、愛梨。
「ああ、行ってくる。というか、オレはここで待機か。二人共、大丈夫だから」
「ではお二人は私達に着いて来て下さい。ルール等は参加者10名はもちろん、全30名に同時に配信されます」
細身の男が愛梨と雷也を連れて行く。
最後に愛梨が振り返り、笑った。
人混みに消されてしまったが、オレは胸に焼き付けた。