溺愛宣誓
気を改め不図日向君を見ると、ほっぺたに米粒が付いていた。
ふふ…しっかりしてるけどやっぱり子供だなぁ。
「日向君、ご飯付いてるよ。」
ほっぺのご飯を取って無意識にぱくりと口に入れた。
途端背後からなにやらどす黒い空気が吹き付けて来た。
「俺も口にケチャップ付いた。カノ取って。」
「え?………ええっ!?」
見れば薄目の整った唇がケチャップに塗れていた。
一体いつそうなった!?
「拭って。口で」
「む、むむ無理ですっ!!」
「チッ…じゃ指で。」
今なんか舌打ちしたぁ。
ほら早くと顔を近づけられて、ドキマギしながら唇に指を這わす。
し、心臓が…ドキドキし過ぎて心臓が持たない……。
きゅっとケチャップを拭って、ミッション成功にホッとしたのも束の間―――…
ケチャップの付いた指ごと舌に絡め取られて。
その状況で目の合った織田さんが悪戯っぽく笑ったりするから。
私の心臓は爆発した。
「…って、ぅわ、カノごめん。やり過ぎた。ほら、お腹空いちゃうからご飯食べな。」
真っ赤になったまま白目を向いて固まる私に織田さんが必死に呼びかける。
そんな私達を余所に
「ぅぇ…胸焼けした。」
ごちそうさま~、と軽やかな声を響かせて、一足早く食事を終えた日向君が席を立った。