溺愛宣誓
「や、あのっ…、看病します!」
「ダメだって。今日は家に上げられない。」
無慈悲にも目の前で閉められるドアに慌てて飛びつけば、織田さんも負けじとドアを引く。
この頑なな態度、絶対怪しい!!!
ぬぬぬぬぬ……ふぬーっ!!!
これぞ火事場の馬鹿力(織田さんが弱っていた所為かも知れないが)攻防の末私が勝利を収めた。
「あっ、カノ!」
背後の織田さんの慌てた声を無視して中に突入した。
さ、さぁ!出てきなさい間男!…じゃなく、この場合間女なのかな?
ともかく、織田さんのナースの座を賭けて私と正々堂々と勝負よ!
織田さんの好みが今一分からず、ともかく色々買った差し入れを武器に私はリビングに仁王立ちで敵を待ち構えた。
けれど敵が出てくる事は無く、人の気配すら……無い?
「あ、あれ?……ナースの女…」
「カノが何を勘違いしてるのか何となく分かったけど、女なんていないよ。」
「え。じゃ、じゃあ何であんなに頑なに―――」
がしっと腕を掴まれて飛び跳ねる。
そのまま、織田さんにしてはいつになく強引に私を引っ張っていく。
勝手に疑って、勝手に部屋に突入しちゃったから、怒らせちゃったのかも……
遅まきながら自分の失態に気付き半泣きになる私。