溺愛宣誓

「ぅわ、出た運命論!強引に話を纏めようとしとる!」

「てか、妄想を現実にすんの全く諦める気ねぇんだ。」


突っ込むナンパさん達を余所に織田さんと見詰め合う。

ドキドキと忙しなく高鳴る心臓が今にも爆発してしまいそうで直ぐにでも顔を反らしたいけれど、彼の熱くて真剣な瞳に吸い寄せられるように目が離せなくて……。

不意に織田さんが切なげに整った眉をクッと顰めた。


「今日は君の事ばかり考えて仕事が手に付かなかったよ、どうしてくれるの。俺、これでも営業ルーキーで通ってんのに。君の所為だ。」


「とんだ責任転嫁し始めた!」「攻め方180度変えて来たね。」と突っ込むナンパさん達。


「えっ。ご、ごめんなさい……」

「本気で悪いと思うんなら俺の物になってくれるよね?…よもや振ろうもんなら俺は落ち込んで仕事も手に付かなくて、ミスをした挙句、取引先のオッサンを怒らせ、行き着く先は窓際族か左遷か、はたまたリストラか………」


「もはや脅し!?」「イケメン、見栄もプライドもねぇ!」と騒ぐナンパさん達。


「わ、私の所為で織田さんがそんな事に……!?わ、分かりましたっ。なな、なります!私、貴方の物に…それで織田さんが助かるのでしたら。」


「「彼女騙されてるよ!!」」とナンパさん達は叫んだけれど。

フワリと彼の顔に咲いた満面の笑みに私の心は鋼の鎖に拘束されたみたいに囚われて。




「じゃ。行くか。」


そう言って私の手を取って歩き出す織田さん。


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