溺愛宣誓
織田さんは路上に痰を吐き捨てるが如くに言い捨てた後、暫く真面目な顔になって沈思黙考しだした。
そして、怖いくらいとびきりの笑顔を浮かべて見せた。
「妹もあれでいて年頃の娘だし、イイ男の一人や二人欲しいだろう。なになに、貴様も中々に骨のありそうなイイ漢だし、兄は気に入った。と言う訳で仲を取り持ってやろうと思う。」
「え゛……急にナニソレ。逆に怖い。」
「別に俺は彼氏と言う名の管理者に市姫を制御させれば俺達の平和も保たれるなんて考えた訳じゃないぞ。俺は心から貴様の幸せを願っている。」
「ねぇ、なんか君、ちょいちょい本音が……」
何だか納得いかないなぁ…とぼやくお巡りさんを余所に織田さんは早速携帯を取り出した。
「おい。市姫。今週末空けとけよ。偉大なる己の兄が貴様に男を斡旋しt――――」
『二度と電話して来ないで。携帯が穢れる。耳腐る。アンタに裂く時間は一秒たりとて無い。くたばれクソ兄貴。』
モノの一分で通話が終了した。
そんな様子を見て私が代わりに電話を掛けてみた。
『きゃぅん☆バンビ先輩ったら、先ほど別れたばかりなのにもう私が恋しくなっちゃったとか!?今何してるんですかぁ?何色の下着履いてるんですかぁ?ブラとパンツは揃える派?』
ハァハァという危なげな息遣い。
可愛らしい後輩との初めての電話は、知りたくもなかったけれど変質者とのコンタクトに近かった。
気を、気を取り直して私!
用件を伝えよう。