サザナミ少年少女探偵団Ⅰ
「は?!死ぬ?!」
どういうことだろうか。
「あ……あのね、夏音ちゃん、家がすっごく不運体質な家系で、自分と関わると皆に不運が移ると思ってて、いつもあんな感じなの……」
咲久が声を潜める。
「不運って言っても、大したことないんだけどね。
コンビニで買ったおにぎりに具が入ってなかったとか、学校のプリント失くしちゃったりとか、そんなのばっかりで、特に人が怪我したりするようなことは無いんだけど……」
不運の範囲が小さい上に地味だな。
もしかしたら、この事件を呼んだのも自分だと思っているのだろうか。
「それで、盗作疑惑が浮上してるってことはさ、それは私が作った物だって言った人がいたりするの?」
話を取り敢えず戻して、春亜は咲久に聞いた。
「うん!『小野寺 舞衣(おのでら まい)』っていうアイドル!」
「え?!超有名人じゃん!」
小野寺 舞衣と言えば、現在人気急上昇中のアイドルだ。
十八歳の、美しさと歌唱力が売りで、春亜もよく知っている。
「舞衣さんはお姉ちゃんの友達で、昔お姉ちゃんが作った曲を舞衣さんが歌うってこともあったんだけど……」
「自分が『歌って踊れて作詞作曲もできるアイドル』になるために、友達を犠牲にしたってこと?!」
咲久は黙って頷いた。