サザナミ少年少女探偵団Ⅰ
キューピッドさんが導いた答えは、それだけだった。
「つのとしっぽ……角と尻尾……動物?」
「ってゆーと、ドラゴンとか?」
「春亜ちゃん……RPGじゃ、ないんだから……」
考えても全く何も閃かず、結局答えがわからないまま時間が過ぎ、三人は約束の場所へ向かった。
軽部姉妹は待ち合わせ場所、ファミレスの駐輪場の近くのベンチにいる……が。
「咲久ちゃーん、楽久さー……ん?え?!」
「あ、春亜ちゃん、待ってたよー」
春亜が二人に手を振ると、咲久も振り返した。
気合を入れてるのか、少し大人びた感じのアースカラーのワンピースを着ている。
「あ、あの、咲久ちゃん、その隣にいる方はどなた様で……?」
「どなた様って、私のお姉ちゃんだよ。この前会ったでしょ?」
咲久は不思議そうに首を傾げながら、手で隣の女性を示した。