桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
頭に乗った大きな宏明の手。
気持ちよくて目を細める。
「……っ」
あくびがでた。
「日和、寝る?
寝不足でしょ?」
卓也がそう聞いてきて少し驚いた。
「ぇ………うん…」
確かに寝不足だった。
寝ようとすれば体中が痛いし、
寝ると見るのは悪夢。
ここ最近は寝ていなかった。
「寝なよ。
俺ら、ここにいるから。」
卓也がそう言ってくれて、
ゆっくりと寝転がる。
今はいつもより痛くない。
痛み止めか何かかな…?
頭が働かない。
「じゃあ日和。
おやすみ。」
誰かの声が聞こえて、
私の意識は遠くなっていった。