桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
心の闇を、
のぞいてしまった気がした。

闇黒の...
奈落の底まで続いているような...
深い...深い、闇。





ガタン

椅子が引かれる音がした。


「「「「「!」」」」」

隣の教室に
急いで入る。

誰もいない教室は、
オレンジ色に染まっていた。



「私なんか...
いなければよかったのに...」


最後に聞こえた言葉は、
何より苦しくて、
何より残酷で、
何より自分を傷付ける、

言葉のナイフ。







足音が遠ざかっていく。

「っ....」

言葉にならなかった。


全員が無言だった。

「っ決めた...」


「は?」

涼の言葉に、
みんなが顔を上げた。


「あいつの事...
俺らの姫にする。」

.....
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