溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

ボルダリング用に、ラフな短パンと部屋着に用意していたピンクの無地のシャツで、ヘルメットやサポーターを装着する。
客船のなかのくせに、インストラクターがいてアドバイスを元に、一番小さな壁から登ることになった。

なのに、軽装備でいいはずの私に、ジェイドさんがヘルメットやサポーターを装着するようにと過保護な発言をするのでこうなった。

インストラクターの、切れ切れの筋肉の男の人も、大げさだ、必要ないと言うのに。

心配性すぎる。

「結局、ケイリ―さんは一度も部屋に訪れませんでしたよね」
「ああ」
「コンシェルジュ以外の仕事で、来られないって異例中の異例ですよね」
「……そうかもな」

とっくに、順番が貼られた壁を登り終えた私は、上級者ようの大きな壁を登っているジェイドさんへ叫ぶように話しかけて会話をする。

私も、ここはもう慣れたから一緒のやつしたいんだけど。

それにしても、楽しんでいるけど、なんかちょっと怪しい。

ケイリ―さんは自分の担当の部屋を、代わりの人へ伺わせるような人ではないと思うんだよね。
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