溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
「頂きます。あの、わくわくって、あのヘリ?」
「はい。日本の方はマナーが良いので、日本を寄港したクルーズはきっと楽しいと思います。ジェイド船長だって普段は陽気な方ですが、船を愛していますからきっといい結果を持って来てくれると思っています」
少年のようにブラウさんは笑うと、海を見た。
まだまだ陸地なんて見えそうにない、綺麗な水平線がきっぱりと海と空を分けているだけ。
「例えば、私と日本の会社の社長が仲が悪くてジェイドさんが契約しなかったら、貴方は誰を非難する?」
アイスを食べながらそう聞くと、綺麗なビー玉みたいな目をパチパチとさせて、首を傾げる。
「船長が信用できないと思ったのなら、クルーは誰一人非難しませんよ?」
「人間関係が原因でも?」
我ながらうじうじしているとは思うけど、あの夜を知らない第三者の意見も聞いてみたくて。
「美山さまと『WKJグループ』の社長が仲が悪くて、と言いますとジェイド船長が美山さまを信じたと言う事ですよね? では、クルーの俺達は船長を信じますので問題はありません」