溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
思わせぶりで、甘い言葉を吐くのなんて、いつもの事なのに。
握られた手の熱さと、ワインから芳香な甘い香りのせいで私も少し酔ってしまったのだろう。
私なんて比べられないぐらい大切な人がいるのに。
ボディーソープを泡だてながら、首筋や掴まれた腕、肩を重点的に洗う。
シャワーで頭から爪先まで洗い流しても、何だかまだ洗い残しがある気がして、何度も何度もごしごしとあらってしまう。のに、落ちた気がしなかった。
きっとジェイドさんしか目の前に居ないから、陶酔にも似た錯覚が生まれるんだ。
きっとそうだ。気持ちを切り替えて、視点を変えていかなけらばきっといつまでもこのままだ。