溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
そんな横で、私は仕事モードに徹底しようとしても、ジェイドさんに見惚れて真っ赤になってしまう。
慌てて俯いてけど、仕事中なんだからしっかりしないと。
「Mrs.紀伊。お会いできて嬉しいです。今日の話し合いでは、ケイリ―が全て聞きますので、彼に何でもお話し下さい。日本語も話せますし、彼は俺と同じくらい船の事も分かっていますので」
ジェイドさんがケイリーさんを紹介すると、上司とケイリーさんもにこやかに握手を交わした。
「はい。分かりました。では、Mr.ブラフォードは会議に参加されないんですか?」
「はい。俺は――そこの彼女に用がありますので」
「ひぇ」
ジェイドさんが私の腕を取った瞬間、その場に居た人たちが一斉に私を見た。
「彼女を英国へ攫っていいか、御両親へ挨拶へ行かないと。彼女無しではこのプロジェクトは進められませんので」
「まあ! 素敵!」
上司が少女の様に頬を染めて拍手する中、彼はリムジンのドアを開けて私に乗るように促す。
「ど、どういう事ですか。ジェイドさん」
「言っただろ? もうキミを離さないと」
「言いましたけど、でも、」
「話は中で聞こう。さあ、乗って」