溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

「あのさ、船内を案内してくれるんですよね?」
「ああ。どこが良いかな?」
「う――ん。ジェイドさんのおススメな場所が良いかな」

そう少しだけ甘えてみると、ジェイドさんに自信溢れる瞳が復活した。

「いっぱいあるから一日では無理だか、まずはその洋服をどうにかしよう」

ジェイドさんは見たこともないブラックカードを胸元から出して、ふふんとドヤ顔で笑う。単純なんだか、繊細なのか。
私には彼がまだ掴めない。

「俺の『セレブリティ・ジェード・プリンセス』は客室数は2000室で、全てが海側客室(アウトサイド・キャビン)。 また、上部デッキ中央部のジュエル・パークと呼ばれる区画には2つのプールの他、煙突前にウォータースライダー、ボルダリングもできる。ハワイから日本までは飛行機で7時間弱だが、この船は、飛行機で一時間かかる距離を、一日かけて優雅に進む。あと、小さな動物園に、ショッピング、劇場、カジノ、レストラン、コンビニも二社」
ジェイドさんが饒舌に話し、すごく楽しそうに船内を案内してくれた。

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