純情喫茶―恋する喫茶店―
番外編・純情生活―恋する結婚生活―

純情な朝

「行ってらっしゃい」

玲奈は夫になった谷木に言った。

「んー、行ってくる」

谷木は革靴を履くと、玲奈を見つめた。

見つめられた玲奈は大きな瞳をパチパチさせ、首を傾げた。

そんな彼女んよ反応に谷木はフッと笑うと、玲奈の唇に自分の唇を重ねた。

(これだったのか…!?)

玲奈の心のツッコミは、結婚した今でも健在だ。

自分の唇が谷木の唇と重なっていると思ったとたん、玲奈の頬が熱くなった。

谷木はそんな彼女の反応を楽しむかのように、唇を離そうとしない。
< 110 / 117 >

この作品をシェア

pagetop