雷獣
ガラガラガラ。
生徒進路室を出て考える。
とりあえず4日間こもってやろう。
選択科目の教科書はないから教室に取りに行かなきゃ。
授業が終わるまであと10分。
進路室出たはいいけどそれまでどこで過ごそう...。
寒いから保健室に避難が無難かな?
そう思って保健室を探していると
反対から1人の生徒が歩いてきた。
?今って授業中だしけど...。
「お、眠り姫、目が覚めたの?」
「え?誰ですか?」
「!?」
相手は驚いたような顔をする
ってことは知り合い??
「すみません、記憶がまるっきりなくてえーっと先輩ですかね?」
「ふーん。記憶ないんだどうりで。そう先輩3年。遠藤って言うんだけど覚えてない?」
遠藤先輩....。
「3年生?あ、もしかしてサークル一緒の?」
「あ?サークル?俺は紫虎のメンバー」
「サークル名ってことですか?」
この人が何を言ってるか分からない....。
「俺等はお前が入ってる雷獣の敵対の族。お前もしかして何も教えてもらってねーの?」
「サークルに入ってる事だけは...。族って?」
「あー、教えてもらってねーんならいいや。あいつらに変に恨まれてもめんどくせーしな。」
ケラケラ笑うこの人は一体何なんだろう...。
雷獣って何?族って?
私は何も教えてもらってない...。
「ま、いいやどうせまた会うしな?あいつらを信用しすぎないことだな。
お前が記憶ないのをいい様に都合よくつるんでるのかもしれねーからな」
「そんなことないです。そしたら勉強の付き合いとかめんどくさいことしてくれないと思ってるので。」
遠藤先輩を睨みながら言う。
シーンとした時間が続く。