雷獣

廊下を歩いていると多くの人にジロジロ見られる...。
まぁ、3か月も休んでるやつが出てきたらそりゃ気になるよねー...。

”1-3”
教室の前で思いっきりため息をつく。
気合を入れて扉を開ける。
ガラガラガラ。

全員が一斉にこちらを向く。
「はよ。」

シーンとした中に声が聞こえる
声の主は....

「岳人...。おはよ。」

そのまま岳人の席に向かい小声で聞く
「ねぇ、席また変わったの?私の席に違う子座ってるんだけど...」

「テストだから名前順になるんだよ、欠席者分かりやすくする為に」

「なるほど、じゃ私の席は...」

「黒板に主席番号が書いてあるだろ?それ見ればわかるだろ」

「...。クラスメイトも覚えてないのに番号なんて覚えてる訳ないじゃん」

「あー。おれも遥香の番号なんて覚えてないしな...。でも3列目の2番目が佐々木で4番目が末内だから3番目が遥香の席だと思うけどな」

「そしたら佐々木さんと末内君に聞いてみるわ、ありがとう岳人。」
岳人にお礼を言ってまずは前の佐々木さんに声をかけてみる。

「あの、勉強中ごめんね。佐々木さんの後ろ席って私だった?」

「...。そうだよ。」

「ありがとう。」
自分の席が分かったところでそこに座り私も残り時間勉強をする。
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