俺様御曹司の悩殺プロポーズ
彼は私が抱えている箱からエクレアを一つ取り出すと、
パッカン開いていた私の口に、躊躇なく突っ込んだ。
フゴフゴ慌てる私を見て、彼は楽しそうな顔をする。
それから、私の頭に大きな手の平を乗せ、こう言った。
「甘い物は苦手だと言っただろう?
佐川みたいな、綺麗にまとまった女は好みじゃない。
付き合っている女もいない。これで安心したか?」
才色兼備の佐川亜梨沙を、嫌いだと言う女性もいるけど、
男性からは圧倒的に支持されている。
そんな彼女を「好みじゃない」と言い切る男が、この世にいるなんて……。
まさか、風原さんは……。
口に押し込まれたエクレアを、急いで飲み込み、
クリームだらけの口で、詰め寄るように彼に聞いた。
「風原さんは、イケメンのくせに、女の趣味が悪いんですか!?
それとも、女性全般、ダメなの!?
はっ!もしかして……と言うか、やっぱりゲイ?
ということは……フラれた花ちゃんにも、まだチャンスがあるってことで……。
大変!花ちゃんにメールで教えてあげなくちゃ!」