俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


「良行(ヨシユキ)、俺を怒らせたいのか?」



「痛いな〜。定休日に店開けさせて、それかい?

ちょっとふざけただけなのに、怒るなよ。

涼の所持品を、僕が奪うわけないだろ?」



「定休日にも稼げることに感謝しろ。

こいつに関してふざけるのは許さない。からかって遊んでいいのは俺だけ。わかったか?」



「はい、はい。
涼は昔から変わらず、ワガママな奴だよな〜」




ただの客とコックの会話に聞こえず、会話の中に引っ掛かるポイントもたくさんあったけど……

突っ込んでいられる状況じゃなかった。



私の体はまだ、風原さんの腕の中。


イケメンに後ろから抱きしめられるという、女子憧れのシチュエーション真っ只中にいるのだ。



ドキドキをごまかすなんて、もはや不可能。


風原さんの体温と息遣いを至近距離に感じて、

心臓が過労死しそうなほどに働かされていた。



最近の私はかなりヤバイのに、こんな状況は危険すぎる。



この腕を早く離してくれないと、

望みのない恋に足を踏み入れてしまいそうで、怖いよ……。



< 166 / 452 >

この作品をシェア

pagetop