俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


中村アナは反論しなかった。

フンと鼻を鳴らして、視線を逸らしただけ。



私は……思いがけない言葉を聞いて、半開きの口で端正な横顔を見上げていた。



私って、もうダメ女子アナじゃないの……?


人並みのレベルに、成長しているの……?



嬉しくて、こんな状況でにやけてしまいそうになり、

慌てて両手で頬を押さえた。



普段、中々褒めてくれない風原さんに褒められたことも、かなり嬉しい……。



犯行を否定することも、私を悪く言うこともできなくなった中村アナは、

半ば投げやりにこう聞いてきた。



「それで、私はこれからどうすればいいの?

上に報告しに行けと言うなら、そうするし、

辞めろと言うなら……辞表を出すわ」




辞表!?


その言葉に、褒められて喜んでいた気持ちが吹っ飛び、私は慌てた。



< 260 / 452 >

この作品をシェア

pagetop