俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


余程マヌケ面をしていたのか、佐川アナは私に向けて、初めて笑顔を作ってくれた。


そして、こんな話をしてくれた。



「私って、美人で優秀で人気ランキング1位の女子アナだから、妬まれることも多いの。

嫌がらせを受けることも度々あるし、そういうことにすっかり慣れているわ。


言っておくけど、あなたと一緒にしないでね。

私は偽メールなんかに引っ掛かっるほど馬鹿じゃない。

何かされても、一人で対処できる力もある」




自分も嫌がらせの対象であることを、

何でもないことのように、サラリと言ってのける佐川アナ。



気高く気品溢れるNo.1女子アナの強さに、

私は口をあんぐり開けて、感心するだけだった。



佐川アナは「仕事に戻るわ」と言って、

私に背を向け、ドアへと歩きだした。



ドアノブに手を掛け、出て行こうとしている彼女だが、

思い直したように足を止め、肩越しに振り向いて私を見た。



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