俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


様々な声色を、使い分けることができる風原さん。


今、耳に響いている声は、安心感を与えてくれる落ち着き払った少し低い声。



その声で「お前ならできる」「何があっても俺が助ける」と言われたら、

消えそうになっていた自信が徐々に膨らみ、無事に元の大きさに戻ってきた。



そっか……。

私の隣には風原さんがいてくれる。

だから、大丈夫なんだ……。



風原さんの腕から離されても、震えは止まったままだった。


ニヤリと裏の顔して笑い、「行くぞ」と言う彼に、

「はい!」と笑顔で答えた。



「CM開け5秒前!」

ADさんの声がスタジオに響く。



いつもの朝採りは、MC二人が立ったままニュースを交互に読み合うのだが、

今日は私が落ち着いて読めるようにと、テーブルに向かって座らされた。


私のすぐ隣に、風原さんも座る。



「3、2、1……」

CMが開け、私と風原さんが並ぶ姿が、全国のお茶の間に流された。



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