俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


足がガクガク震えていた。

青ざめて完全に怖じけづいてしまった私に、突然、風原さんの腕が伸びてくる。


彼は腕の中に私を閉じ込め、ぎゅっと強く抱きしめた。



周囲にはもちろん他の出演者さんや、スタッフさん達が大勢いる。


朝採りニュース以外の佐川さんの役を、分配調整する話し合いでザワザワしていた周囲が、

風原さんの突然の行動に、一斉に静まり返った。



か、風原さん……

みんなが見ている前で、一体何を……。



代役の恐怖は驚きに取って代わられ、頭も体もフリーズしてしまった。


固まる私の耳元に、静かで落ち着いた声が聞こえてきた。



「昨夜の練習は、朝採りニュースそのものだ。練習の続きだと思えばいい。

何があっても俺が助けるから、お前が怖がる必要はない。

ペース取りも指示受けも、全て俺がする。

お前はただ、俺の隣に座って原稿を読むことに集中しろ。

小春、大丈夫だ。お前ならできる」



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