俺様御曹司の悩殺プロポーズ
それから数日後のこと。
2、3日の入院と言われていた佐川さんは、働かせ過ぎにやっと気付いた局の意向で、休養のために一週間入院することとなり、
今日からの仕事復帰となった。
モーニング・ウインドが始まる前の早朝、一週間ぶりの佐川さんの姿を廊下で見かけて、急いで駆け寄る。
退院のお祝いと、お見舞いに行けなかったお詫びを伝えると、彼女にこう言われてしまった。
「お見舞いなんて、来なくていいわよ。
弱っている姿を見に来られても、嬉しくないわ」
「そ、そんなものですか……」
「風原さんにもハッキリそう伝えたのに、あの人、毎日来るのよ。
私に気があるのかと、勘違いしそうなほどに。
でも違うわね。病衣にノーメイクで、嫌そうにする私が面白かったんじゃないかしら。
風原さんて、外面と内面が大きく掛け離れた、面倒臭い人みたい。
日野さんも、大変ね」
そう。風原さんは私にはお見舞いに行く必要がないと言いながら、
自分は仕事の合間や終わってから、毎日佐川さんの病院に通っていた。
本人は仕事の話があるからだと言っていたが、本当の理由は佐川さんの言う通りかもしれない。
いつも強く美しく凛とした彼女が、病衣姿でベットにいると……彼のS心はくすぐられそうな気がする。