俺様御曹司の悩殺プロポーズ



私の今日の仕事はモーニング・ウインド以外に特になく、自分のデスクでノートパソコンに向かい、今やらなくてもいい資料整理をしていた。


そうして時間を潰していると、時刻は10時になる。


早出の私のお腹がグゥと鳴り、そろそろお昼ご飯にしたくなる。


花ちゃんは仕事が一段落しているだろうか?

今から一緒に社員食堂に行けるか、メールして聞いてみよう。



スマホを取り出しお誘いメールを打ち込んでいる途中で、「日野さん」と後ろから声をかけられた。


振り向くとそこには、モーニング・ウインドプロデューサーの一人、遠山さんが立っていた。


彼は反省会後に風原さんを呼び止めて、何かを耳打ちしていた人だ。


「ちょっと一緒に来てもらえるかな?」


白髪混じりの頭をぽりぽりと掻きながら遠山さんに言われて、

「はい……」と返事をして立ち上がった。



報道フロアを出て遠山さんが前を歩き、私が後ろに続いた。


会話はなく、どこに何のために連れて行かれるのかわからない。


鼓動がドクドクと嫌な音を立てていた。

いい予感がしない。

呼び出すなら社内メールや電話でもいいのに、わざわざ私を呼びに来たことの意味を考えてしまう。


しかも、ADさんを遣いに走らせるのではなく、プロデューサーさんが自らやって来た。


ということは、遠山さんよりもっと上の立場の人に、今すぐ私を確保して逃げないように引っ張ってこいとでも言われたのだろうか……?


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