俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


年末特番の一件で、彼女のご機嫌を損ねてしまったのは自覚しているけど、

今は更に嫌われてしまったみたいで、背中に冷や汗が流れる。



大勢のスタッフの前で罵られるのではないかとビクビクしていたが、

彼女はそれ以上口を開かず、品のある仕草で静かに着席しただけだった。



その後は、番組プロデューサーから明日の進行表の説明と、変更点の注意があり、会議は終了。



制作スタッフ達は忙しそうに、我先にと会議室を出て行く。


全く忙しくない私は、皆さんの邪魔にならないよう、まだ着席したままでいた。



佐川亜梨沙と風原涼も、時間を気にしながら資料を抱えて、出口に向かっている。



足早に歩く佐川亜梨沙と視線があった。


今日何度目かの睨む視線に、またしてもビクリと肩を動かしてしまった。



同じ番組をやる以上、仲良くとはいかなくても、敵視するのはやめて欲しい。


いつか普通に会話できるようになりたい。


でも今は……そんな日が来るとは思えず、冷や汗を流すだけだった。



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