俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


鼻息荒くまくし立てたが、風原さんは反省するどころか、楽しそうに笑った。



階段を下りて、歩きながら話しをする彼。


私の帰り道は地下の駐車場ではないけれど、話を聞くために仕方なく後をついて行った。



風原さんは手の平で車のキーを遊ばせながら、斜め後ろを歩く私に言う。



「お前が優秀な女子アナというのが、今の時点で嘘でも、それを本当にすれば問題ないだろ。

色々と教えてやるから、しっかり学んで現場に生かせ。

お前はやればできる奴だと、俺は思っている」




やればできる奴……?


この男は、何を根拠にそんなことを言うのか。


自分の駄目っぷりを知っているので、そんなこと言われても嬉しくなかった。



赤点取って帰ってきた我が子に、

「あなたは本当はやればできる子だって、お母さん思ってるのよ?」

そんな風に慰めて励ます、母親みたいな台詞だね……。




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