俺様御曹司の悩殺プロポーズ
完全に怖じけづいた私に、斎藤部長はあくびをしながら言った。
「収録日にスケジュール空いてんの、お前かユッコだけなんだわ。
ユッコはまだ一年生だし、東京に行かせんのは忍びないべ。
まぁ、特番だから一回こっきりだし、あちら様は誰でもいいと言ってるし、気楽に行けや。
基本はひな壇に座ってニコニコしてればいいから。
振られた時だけ北海道ネタを一つかふたつ、喋ってこいな。
なるべくなら目立って北海道アピールしてこいと言いたいが……ま、その辺りは適当に」
先輩アナ達じゃなく私が行かされるのは、ヒマだから……。
その理由を聞いて、正直凹んだ。
一つ上の先輩と比べても、仕事が圧倒的に少ない私。
今までぬるま湯に浸かっていたけど、もっと頑張らなくてはいけないのかも知れない。
そうだ、これはチャンスだと思おう。
一回こっきりの特番でも初の全国放送デビュー。
これを期に、ローカルテレビでの活躍の幅も増やしてもらえるかもしれないし、ありがたいと思わないと。
よし、やってやる。
やってやろうじゃない!
ひな壇に座る大勢の地方女子アナ達の中で、一番目立ってやる!
地元北海道のために、私自身のために、
その仕事、一生懸命にやらせていただきます!