俺様御曹司の悩殺プロポーズ
花ちゃんが私の肩までの髪を、ハーフアップに結い上げている間、
私は自分でベースメイクを始めた。
顔のパーツに自信はないが、お肌には自信がある。
うっかりメイクを落とさず寝てしまっても、吹き出物ひとつ出来たことがない、丈夫な肌質。
いつでもツルリン玉子肌なのだ。
ファンデーションを叩いていると、恋するオネェの花ちゃんが、溜め息まじりに言う。
「涼ちゃん、いつも素敵よね……」
「そうですね。爽やかで誠実そうで、素敵です。外見だけは」
「頼れる男のオーラを感じない?」
「頼りになる……と言うか、偉そうですよね」
「あら、偉そうでいいのよ〜。
涼ちゃんは、実際に偉いもの。
コネ入社だと叩かれたところから、実力で一気にトップまで駆け上がったのよ?
偉いじゃないの〜」
ん……?
コネ入社……?
風原さんの偉さについてより、その言葉に引っ掛かってしまった。