俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


「そうよー。コネどころか、親はテレビ局に入社させないよう、圧力かけてきたんだって。

涼ちゃんはアナウンサーになりたくて、勘当されたも同然に家を飛び出したのよ?


涼ちゃん、ああ見えて、結構苦労人なのよ。

そんな所も、あたしの胸きゅんポイント!


さ、できたわよ。

少し濃いめにアイライン引いて、アホっぽい下がり眉を真っすぐに直しといたわ。

これで、少しは賢く見えるわよ」




花ちゃんはかなり変わった人だと思うけど、ヘアメイクの腕は確かだった。



ハーフアップの髪は、一見ふんわりさせつつ、実際はカッチリ固めてくれている。



外から中継する私の仕事を、きちんと理解した上でのことだろう。



メイクはメリハリのついた顔にしてくれて、確かに実際より賢く見えた。



「花ちゃん、ありがとうございます!」



お礼の言葉はヘアメイクだけじゃなく、風原さんについて教えてくれたことも。



メイク室を飛び出し、彼のいる報道フロアへと急ぐ。



風原さんのアナウンサーとしての技術は、苦労の中で身につけた物だとわかった。



彼のような苦労を知らない、ぬるま湯育ちの私だけど、少しでも近付きたいと思う。



私は私なりに、頑張ろうと気合いが入った。



< 81 / 452 >

この作品をシェア

pagetop