俺様御曹司の悩殺プロポーズ
◇◇◇
5日後――。
いよいよ今日は東京で、年末特番の収録の日。
気合いは十分。
道産子根性見せてやる!という気持ちで乗り込んだ。
でも……建物の中に入る前の段階で、気合いは気後れに変えられてしまった。
だって、桜テレビ東京本社は馬鹿でかい。
東京の中心地とも言える場所に、うちの地方局の5倍もありそうな、16階建てのビルディングがそびえ立っている。
そのすぐ隣には、“桜スタジオ"と呼ばれるオシャレな10階建てのおまけまで付いていて、
その他にも東京のあちこちに小スタジオを持っているらしいから、驚かないわけにいかない。
なまら、すごいっしょ!
完全お上りさん状態になってしまった私には、そんな田舎者らしい感想しか出てこなかった。
控え室に入り、メイクと着替えを済ませる。
同じ控え室には青森と秋田のアナウンサーがいて、
「北国同士、頑張ろうね」
と笑顔で挨拶を交わした。
良かったと、ホッとしていた。
私だけじゃなく、この二人も中々の地味フェイス。
私一人だけ田舎臭かったらどうしようと心配したけど、大丈夫そう。
北国出身の私達三人は、意味ありげな視線でお互いを見比べて、うふふと笑い合っていた。
東京の女子アナさんには負けても、この二人には負けてない。
そう思うのは私だけじゃなく、この二人も同じみたいだけど……。