ショータロー☆コンプレックス2
「当初の予定は狂ったけど、とりあえずデートはしたんだろ?」


「あ、ああ、まぁ……」


「で?どうだったんだよ?」


「どうって……。普通にメシ食って、帰りちょっとドライブして、それで終わりだけど」


「プレゼントは渡さなかったのか?」


「うん」


せっかく用意したのに何だけど、やっぱイヤリングを渡して告白、っていう流れに持って行きたかったから。


「ふ~ん……」


しばし考え込んでから、辻谷は思い出したようにエンジンをかけ、言葉を繋いだ。


「まぁ、これからいくらでもチャンスはあるだろうからさ、頑張れよ。って、俺に言われたくないだろうけど」


「……ありがと」


他に言いようもないのでとりあえずそう礼を述べる。


アパートの住所と簡単な経路をオレに説明させてから、辻谷は車を発進させた。


尾行を生業(の一つ)にしているだけあって、土地勘はかなりあるようで、事細かに道順を説明する必要はなさそうだった。


こりゃ、かなり楽チンだな。


最初は戸惑ったけど、体調がイマイチな時に車で送ってもらえるなんて、考えてみたらすごくラッキーだったかも。


ツキに見放されたように感じた7日間だったけど、これを機に、だんだんとアゲ運気になって行くかもしれない。


「でもさ、『いかにも前もって計画立てまくりました』感満載の、マニュアル通りのデートプランってのは、女の子は引くぞ」
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