ショータロー☆コンプレックス2
「……別にいそいそなんかしてねぇよ」


「してたもん」


「うるせーな。お前に関係ねぇだろ」


吐き捨てるようにそう言うと、辻谷はプイっと顔を背けてしまった。


「んなっ」


何で逆ギレ!?


傍若無人にも程があるだろっ。


つーか今さらながらに思い出したけど、確かコイツ、オレより年下って言ってたよな?


ここは一つ、人生の先輩として、世間の厳しさってやつをきっちり説いて……「くろがねさーん」


一言物申そうと身構えた所で、看護師さんがオレの名前を呼びながら診察室のカーテンを開けた。


「お待たせしました。中にどうぞ」


「あ、ハ、ハイ」


途端にブルーな気持ちがぶり返して来て、辻谷への怒りは急速に萎んで行く。


…とりあえず、続きは診察が終わってからだ。


自分自身を奮い立たせつつ長椅子から腰を上げ、歩き出そうとした所で、何故か辻谷も素早く立ち上がり、オレの腕を取って自分の肩に回した。


「大丈夫か?ショータロー」


「は?」


「すげーフラフラしてるじゃんか。危ないから、診察室まで連れてってやるよ」


「え?あ、ありがと……」


……そんなにオレ、ふらついてたかな?


確かにさっき窓口まで行って戻って来た時には足元がおぼつかない感じはしたけれど、周りに気付かれるほど歩調は乱れてないと思ったんだけどな。
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