ショータロー☆コンプレックス2
「タイムリーという言い方は変だけど、この機会にここに来てみる事にしたんです。まぁ、やってなかったらやってなかったで、別の病院に連れて行けば良いかなって思ったし」


オレはつくづく感心してしまった。


よくもまぁこう次から次へと辻褄合わせの言葉がポンポン飛び出すものだと。


しかも、オレの目の前でいけしゃあしゃあと……。


まぁ、これくらいの神経の図太さとアドリブ力がなくちゃ、とてもじゃないけど探偵なんて仕事は勤まらないんだろうけどさ。


「だけど、無事先生に会えて、小夜子さんの思い出話をする事ができました。何だか、運命的なものを感じますよね」


「ホントよね。私もそう思うわ」


先生は感慨深げに言葉を発し、頷いた。


「きっとさよちゃんが、導いてくれたのよねぇ……」


「あの、先生」


それまで、衝立の向こう側で何やら作業をしていた看護師さんが姿を現し、遠慮がちに声をかけて来た。


「そろそろ次の患者さんを……」


「あ、そうよね。私ったら、話に夢中になっちゃって」


先生は今さらながらにその事に気付いたようで、慌てて机上のカルテを手に取り、看護師さんに差し出した。


それを笑顔で受け取ると、看護師さんはそのまま診察室の奥のドアから出て行く。


おそらく、薬剤師さんに渡して薬の準備をしてもらうんだろう。


そして事務員さんが徴収するべき診察代を計算すると。
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