ショータロー☆コンプレックス2
最後早口でそうまくしたてると、辻谷は急いで電話を切った。


「……これ、おつり」


そのタイミングで、オレは右手で握ったままだった紙幣と硬貨を辻谷に差し出す。


「ああ、うん」


右手でケータイをジーパンのポケットに戻しつつ左手で金を受け取り、それも無造作にポケットにねじ込むと「よし、じゃ、帰るか」と言いながら辻谷はエンジンをスタートさせた。


「何かオレに、言うことあるんじゃないの?」


自分の中で、何かのスイッチが入ったのを感じつつ、オレは言葉を発した。


「は?何が?」


しかし、辻谷はこちらに顔を向けると、しれっとした様子で答えた。


「とぼけんなよ。もう、どこからどうツッコンで良いのか分からないけど、とりあえず、お前の実家が茨城ってのは大嘘だろ?」


「何でそんな事が分かんだよ」


あくまでも辻谷は飄々とした様子で返答している。


「お前にそんな話した事ないだろ?」


「お前自身の出身地の話はしたことがないけど、この前、車の中でオレがこっちの人間じゃないって言った時に『どうりであか抜けない野郎だと思った』って、言ったじゃんか」


オレは間髪入れずに反論した。


「そういうセリフが出て来るって事は、自分は地方出身者じゃないって事だろ」


都内生まれ、都内育ちだからこそ出て来る上から目線の発言というか。
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